【诗心自用・外】古今和歌集(春上)

Posted by [Zenith John] on Tuesday, November 4, 2025

底本:古今和歌集 現代語訳付き (角川ソフィア文庫) 高田祐彦 2009年

中文译本:古今和歌集 王向远 郭尔雅 上海译文出版社 2018年

春歌上

  1. ふる年に春立ちける日よめる 在原元方

    年のうちに春は来にけり一年(ひととせ)をこぞとやいはむ今年とやいはむ。

    としのうちに−はるはきにけり−ひととせを−こぞとやいはむ−ことしとやいはむ

    注:

    1. に表示完了,是ぬ的连用形,接续为连用形+ぬ。
    2. けり表示咏叹,此处为终止形,接续为连用形+けり。题词中的 ける 是 けり 的连体形表示过去。
    3. こぞ:去年
    4. や是古典日语的助词,表示咏叹。
    5. む此处表示推量?,为终止形,接续为未然形+む。
  2. 春立ちける日よめる 紀貫之

    袖ひちてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ。

    そでひちて−むすびしみづの−こほれるを−はるたつけふの−かぜやとくらむ

    注:

    1. ひつ:四段活用。沾湿。
    2. むすぶ:四段活用。掬(水)。这里使用的是连用形,和后面的助动词 し 配合,し 是 き 的连体形,表示过去亲身经历的事情。
    3. こほれる:是こほる的已然形+表示完了的り的连体形。
    4. けふ:今天
    5. とく:「溶く」的终止形+表示现在推量的 らむ。
  3. 題知らず よみ人知らず

    春霞たてるやいづこみよしののよしのの山に雪はふりつつ

    はるかすみ−たてるやいづこ−みよしのの−よしののやまに−ゆきはふりつつ

    注:

    1. たてる:立つ的已然形+表示完了的り的连体形。
    2. いづこ:どこ。
    3. みよし、よし:地名。
    4. つつ:接续助词,接续为连用形+つつ。这里为继续的意思。
  4. 二条のきさきのはるのはじめの御うた 二条のきさき

    雪の内に春はきにけり鶯のこほれる涙今やとくらむ

    ゆきのうちに−はるはきにけり−うぐひすの−こほれるなみた−いまやとくらむ

    注:

    1. きさき:皇后。
    2. きにけり:「来」的连用形+ぬ的连用形+けり的终止形。
  5. 題知らず よみ人知らず

    梅が枝にきゐる鶯はるかけてなけどもいまた雪はふりつつ

    うめがえに-きゐるうぐひす-はるかけて-なけどもいまた-ゆきはふりつつ

    注:

    1. きゐる:来(之后)坐
    2. かけ:かく(下二段)的连用形,等待盼望。
    3. なけども:なく的已然形+ども(逆接确定条件)
  6. 雪の木にふりかかれるをよめる 素性法師

    春たてば花とや見らむ白雪のかかれる枝に鶯の鳴く

    はるたてば-はなとやみらむ-知らずゆきの-かかれるえたに-うぐひすそなく

    注:

    1. たてば:たつ已然形+ば,表示顺接确定条件。
  7. 題知らず よみ人知らず(ある人のいはく、前太政大臣の歌なり)

    心ざしふかくそめてしをりければ消えあへぬ雪の花と見ゆらむ

    こころざし-ふかくそめてし-をりければ-きえあへぬゆきの-はなとみゆらむ

    注:

    1. 心ざし:诚心
    2. そめてし:染む(下二段)连用形+(完了つ)连用形て+强意的し
    3. 消えあへぬ:消ゆ的连用形+あふ(可能的未然形)+ず的连体形ぬ
  8. 二条の后の東宮の御息所ときこえける時、正月三日御前にめしておほせごとあるあひだに、日は照りながら、雪のかしらに降りかかりけるをよませたまひける 文屋康秀

    春の日の光にあたる我なれどかしらの雪となるぞわびしき

    はるのひの-ひかりにあたる-われなれど-かしらのゆきと-なるぞわびしき

    注:

    1. 御息所:皇太子、亲王的妃子。
    2. きこえ:きこゆ 的连体形。
    3. めしておほせごと:めす(召す)的连体形+て+おほす的连体形+ごと(のように)
    4. かしら:头。
    5. よませたまひける:よむ未然形+表尊敬的す的连用形+表尊敬的たまふ的连用形+ける(一本作 ぬ 完了的意思,似乎更为合理)。
    6. なれ:なり的已然形,表示推定。之后接ど,表示逆转确定条件。
    7. わびしき:わびし(侘)的连体形,和ぞ形成係り結び。
  9. 雪の降りけるをよめる 紀貫之

    霞立ち木の芽もはるの雪降れば花なき里も花ぞちりける

    かすみたち-このめもはるの-ゆきふれは-はななきさとも-はなそちりける

    注:

    1. なき:ない的连体形。
  10. 春のはじめによめる 藤原言直

    春やとき花やおそきと聞きわかむ鶯だにも鳴かずもあるかな

    はるやとき-はなやおそきと-ききわかむ-うぐひすだにも-なかずもあるかな

    注:

    1. 聞きわか=聞き分く的未然形,む表示意志。
    2. だに:只有。
    3. かな:咏叹
  11. 春のはじめのうた 壬生忠岑

    春きぬと人はいへども鶯の鳴かぬかぎりはあらじとぞ思ふ

    はるきぬと-ひとはいへども-うぐひすの-なかぬかぎりは-あらじとぞおもふ

    注:

    1. かぎり:……的时候。
    2. あらじ:ある的未然形+じ,推量的否定。
  12. 寛平御時后宮の歌合の歌 源当純

    谷風にとくる氷のひまごとにうち出づる波や春の初花

    たにかぜに-とくるこほりの-ひまごとに-うちいづるなみや-はるのはつはな

    注:

    1. 谷風:即东风,典出《诗经·邶风·谷风》。
  13. 寛平御時后宮の歌合の歌 紀友則

    花の香を風のたよりにたぐへてぞ鶯さそふしるべにはやる

    はなのかを-かぜのたよりに-たぐへてぞ-うぐひすさそふ-しるべにはやる

    注:

    1. たより:缘由。
    2. たぐへ:たぐふ的连用形,靠近。
    3. さそふ:邀请。
    4. しるべ:向导。
    5. やる:赠送。
  14. 寛平御時后宮の歌合の歌 大江千里

    鶯の谷より出づる声なくは春来ることを誰か知らまし

    うぐひすの-たによりいづる-こゑなくは-はるくることを-だれかしらまし

    注:

    1. まし:未然形+まし,表和事实相反的假想。
  15. 寛平御時后宮の歌合の歌 在原棟梁

    春立てど花もにほはぬ山里はものうかる音に鶯ぞ鳴く

    はるたてど-はなもにほはぬ-やまさとは-ものうかるねに-うぐひすぞなく

    注:

    1. にほふ:染上美丽的颜色。
    2. ものうかる:ものうし的连体形。
  16. 題知らず よみ人知らず

    野辺近く家居しせれば鶯の鳴くなる声はあさなあさな聞く

    のへちかく-いへゐしせれば-うぐひすの-なくなるこゑは-あさなあさなきく

    注:

    1. せれば:动词す的未然形+表存续的り的已然形+助词ば。
    2. な:衬词。
  17. 題知らず よみ人知らず

    春日野はけふはな焼きそ若草のつまもこもれりわれもこもれり

    かすかのは-けふはなやきそ-わかくさの-つまもこもれり-われもこもれり

    注:

    1. な焼きそ:连用形+そ,禁止。
    2. こもれ:こもる(隐藏)的已然形。
  18. 題知らず よみ人知らず

    春日野の飛火の野守出でて見よいまいくかありて若菜摘みてむ

    かすかのの-とぶひののもり-いでてみよ-いまいくかありて-わかなつみてむ

    注:

    1. てむ:表推量的つ未然形+表强意む终止形。
  19. 題知らず よみ人知らず

    み山には松の雪だに消えなくに都は野辺の若菜摘みけり

    みやまには-まつのゆきだに-きえなくに-みやこはのへの-わかなつみけり

  20. 題知らず よみ人知らず

    梓弓おしてはるさめけふ降りぬ明日さへ降らば若菜摘みてむ

    あつさゆみ-おしてはるさめ-けふふりぬ-あすさへふらば-わかなつみてむ

    注:

    1. 梓弓おして:为はる的枕词,和和歌后面句意无关,为了引出はる(張る,春)。
    2. おす:押す、
    3. はるさめ:春雨
    4. さえ:直到。
  21. 仁和の帝、親王におましましける時に、人に若菜たまひける御歌 仁和の帝

    君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪はふりつつ

    きみがため-はるののにいでて-わかなつむ-わがころもでに-ゆきはふりつつ

    注:

    1. まします:坐す。「あり」的尊敬语。
    2. 衣手:袖。
  22. 歌たてまつれとおほせられし時よみてたてまつれる 貫之

    春日野の若菜摘みにや白妙の袖ふりはへて人のゆくらむ

    かすかのの-わかなつみにや-しろたへの-そてふりはへて-ひとのゆくらむ

    注:

    1. たてまつる:献上。
    2. おほせられ:命令。
    3. ふりはふ:特地做……。
    4. や:疑问词,根据係り結び,结尾用连体形。
  23. 題知らず 在原行平朝臣

    春の着る霞の衣ぬきをうすみ山風にこそ乱るべらなれ

    はるのきる-かすみのころも-ぬきをうすみ-やまかぜにこそ-みだるべらなれ

    注:

    1. ぬき:横丝。
    2. うすみ:うすし,形容词,薄。み,接尾词,前接形容词语干,表原因。
    3. べらなれ:べらなり表推量。前接终止形(ラ变接连体形)。由于こそ的係り結び,这里用已然形。
  24. 寛平御時后宮の歌合によめる 源宗于朝臣

    ときはなる松の緑も春来ればいまひとしほの色まさりけり

    ときはなる-まつのみどりも-はるくれば-いまひとしほの-いろまさりけり

    注:

    1. ときは:不变的。
    2. ひとしほ:一段。
    3. まさる:胜过。
  25. 歌たてまつれとおほせられし時によみてたてまつれる 貫之

    わがせこが衣はるさめ降るごとに野辺の緑ぞ色まさりける

    わがせこが-ころもはるさめ-ふるごとに-のへのみどりぞ-いろまさりける

    注:

    1. せこ:夫。
    2. はる:張る(洗),兼顾「春」意。
  26. 歌たてまつれとおほせられし時によみてたてまつれる 貫之

    青柳の糸よりかくる春しもぞみだれて花のほころびにける

    あをやきの-いとよりかくる-はるしもぞ-みだれてはなの-ほころびにける

    注:

    1. かくる:かく(垂下,连用形)+る(表示完了的连体形)。
    2. ほころびにける:ほころぶ(稍稍开放,连用形)+に(连用形)+ける(连体形)。
  27. 西大寺のほとりの柳をよめる 僧正遍昭

    あさみどり糸よりかけて白露を玉にもぬける春の柳か

    あさみどり-いとよりかけて-しらつゆを-たまにもぬける-はるのやなぎか

    注:

    1. ぬける:ぬけ(连用形)+る(连体形)。穿过。
  28. 題知らず よみ人知らず

    ももちどりさへづる春はものごとにあらたまれどもわれぞふりゆく

    ももちどり-さへづるはるは-ものごとに-あらたまれども-われぞふりゆく

    注:

    1. ももちどり:百千鳥。
    2. さへづる:婉转地叫。
    3. あらたまれ: 变新。
  29. 題知らず よみ人知らず

    をちこちのたづきもしらぬ山なかにおぼつかなくもよぶこどりかな

    をちこちの-たづきもしらぬ-やまなかに-おぼつかなくも-よぶこどりかな

    注:

    1. おちこち:遠近。
    2. たづき:状态。
    3. おぼつかなく:おぼつかなし连用形。不安。
    4. よぶこどり:鸟名,呼子鸟。
  30. 雁の声を聞きて、越へまかりにける人を思ひてよめる

    凡河内躬恒

    春くれば雁かへるなり白雲の道ゆきぶりにことやつてまし

    はるくれば-かりかへるなり-しらくもの-みちゆきぶりに-ことやつてまし

    注:

    1. まかり:まかる的连用形。走。
    2. かえるなり:帰る终止形+表推测的なり。(连体形+なり表示断定、存在。)
    3. 道ゆきぶり:路中。
    4. やつて:やる连体形+て(つ的未然形)的促音便。赠送。
  31. 帰雁をよめる

    伊勢

    春霞立つを見すててゆく雁は花なき里にすみやならへる

    はるかすみ-たつをみすてて-ゆくかりは-はななきさとに-すみやならへる

    注:

    1. ならへる:ならふ(习惯)的已然形+表存续的り的连体形。
  32. 題知らず よみ人知らず

    折りつれば袖こそ匂へ梅の花ありとやここに鶯の鳴く

    をりつれば-そでこそにほへ-うめのはな-ありとやここに-うぐひすのなく

  33. 題知らず よみ人知らず

    色よりも香こそあはれと思ほゆれ誰が袖ふれし宿の梅ぞも

    いろよりも-かこそあはれと-おもほゆれ-たがそでふれし-やどのうめぞも

    注:

    1. 思ほゆれ:被看作,已然形。
    2. ふれ:触る的已然形。
  34. 題知らず よみ人知らず

    宿近く梅の花うゑじあぢきなく待つ人の香にあやまたれけり

    やどちかく-うめのはなうゑじ-あぢきなく-まつひとのかに-あやまたれけり

    注:

    1. うゑ:种的未然形。
    2. あぢきなく:没有价值
    3. あやまた:あやまつ的未然形,弄错。
  35. 題知らず よみ人知らず

    梅の花立ちよるばかりありしより人のとがむる香にぞしみぬる

    うめのはな-たちよるばかり-ありしより-ひとのとがむる-かにぞしみぬる

    注:

    1. ありし:以前的。
    2. とがむる:とがむ的连体形,觉得奇怪。
    3. しみぬる:しむ(染上)的连体形+ぬる(完了)的连体形(ぞ的係り結び)。
  36. 梅の花を折りてよめる 東三条左大臣

    鶯の笠に縫ふといふ梅の花折りてかざさむ老いかくるやと

    うぐひすの-かさにぬふといふ-うめのはな-をりてかさざむ-おいかくるやと

    注:

    1. かざさむ:かざす的未然形(插头)+む(意志,终止形)
    2. かくる:隐藏。
  37. 題知らず 素性法師

    よそにのみあはれとぞ見し梅の花あかぬ色香は折りてなりけり

    よそにのみ-あはれとぞみし-うめのはな-あかぬいろかは-をりてなりけり

    注:

    1. よそ:别的地方。
  38. 梅の花を折りて人におくりける 友則

    君ならで誰にか見せむ梅の花色をも香をも知る人ぞ知る

    きみならで-だれにかみせむ-うめのはな-いろをもかをも-しるひとぞしる

    注:

    1. 見せむ:見す连用形+む(推量)终止形
  39. くらぶ山にてよめる 貫之

    梅の花にほふ春べはくらぶ山闇に越ゆれどしるくぞありける

    うめのはな-にほふはるべは-くらぶやま-やみにこゆれど-しるくぞありける

    注:

    1. 春べ:春天的时节。
    2. しるし:清楚。
  40. 月夜に梅の花を折りてと人のいひければ、折るとてよめる 躬恒

    月夜にはそれとも見えず梅の花香をたづねてぞしるべかりける

    つきよには-それともみえず-うめのはな-かをたづねてぞ-しるべかりける

    注:

    1. たづぬ:探求。
    2. べかり:べし(推量)的连用形,前接终止形。
  41. 春の夜、梅の花をよめる 躬恒

    春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくるる

    はるのよの-やみはあやなし-うめのはな-いろこそみえね-かやはかくるる

    注:

    1. あやなし:无理由的。
    2. ね:打消ず的已然形
  42. 初瀬にまうづるごとにやどりける人の家に、久しくやどらで、ほどへてのちにいたれりければ、かの家のあるじ、かくさだかになむやどりはある、といひ出してはべりければ、そこに立てりける梅の花を折りてよめる 貫之

    人はいさ心もしらずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける

    ひとはいさ-こころもしらず-ふるさとは-はなぞむかしの-かににほひける

    注:

    1. やどり:やどる的连用形,住宿。
    2. あるじ:主人。
    3. かく:像这样。
    4. さだかに:(不知道)。
    5. なむ:强调,係り結び+连体形。
    6. いさ:语气词。
  43. 水のほとりに梅の花咲けりけるをよめる 伊勢

    春ごとに流るる川を花と見て折られぬ水に袖やぬれなむ

    はることに-ながるるかはを-はなとみて-をられぬみつに-そでやぬれなむ

    注:

    1. なむ:完了ぬ+推量む。
  44. 水のほとりに梅の花咲けりけるをよめる 伊勢

    年をへて花の鏡となる水はちりかかるをや曇るといふらむ

    としをへて-はなのかがみと-なるみつは-ちりかかるをや-くもるといふらむ

    注:

    1. ちりかかる:挂词,附上灰尘。塵掛かる。
  45. 家にありける梅の花の散りけるをよめる 貫之

    梅か香を袖にうつしてとどめてば春は過ぐとも形見ならまし

    うめかかを-そでにうつして-とどめてば-はるはすぐとも-かたみならまし

    注:

    1. 形見:纪念物。
  46. 寛平御時后宮の歌合の歌 よみ人知らず

    くるとあくと目かれぬものを梅の花いつの人まにうつろひぬらむ

    くるとあくと-めかれぬものを-うめのはな-いつのひとまに-うつろひぬらむ

    注:

    1. くる、あく:暮る、明く
    2. めかれ:めかる的连用形,渐渐看不到了。
    3. うつろひ:うつろふ的连用形,落花。
  47. 寛平御時后宮の歌合の歌 素性法師

    散ると見てあるべきものを梅の花うたてにほひの袖にとまれる

    ちるとみて-あるへきものを-うめのはな-うたてにほひの-そでにとまれる

    注:

    1. うたて:不快地。
  48. 題知らず よみ人知らず

    散りぬとも香をだにのこせ梅の花恋しき時の思ひ出でにせむ

    ちりぬとも-かをだにのこせ-うめのはな-こひしきときの-おもひいでにせむ

    注:

    1. のこせ:残留的(不确定是什么语法)。
  49. 人の家にうゑたりける桜の、花咲きはじめたりけるを見てよめる 貫之

    今年より春知りそむる桜花散るといふことはならはざらなむ

    ことしより-はるしりそむる-さくらはな-ちるといふことは-ならはざらなむ

    注:

    1. ならは:ならふ,学习的未然形。
    2. そむ:开始……。
  50. 題知らず/または、里遠み人もすさめぬ山桜 よみ人知らず

    山高み人もすさめぬ桜花いたくなわびそ我見はやさむ

    やまたかみ-ひともすさめぬ-さくらはな-いたくなわびそ-われみはやさむ

    注:

    1. すさむ:高度赞扬。
    2. わびそ:わぶ 烦恼。连用形+そ 禁止。
    3. みはやさ:みはやす 看到,赞扬。
  51. 題知らず よみ人知らず

    山桜わが見にくれば春霞峰にも尾にもたちかくしつつ

    やまさくら-わがみにくれば-はるかすみ-みねにもをにも-たちかくしつつ

    注:

    1. たちかくし:たちかくす,隐藏。
  52. 染殿の后の御前に花瓶に桜の花をささせたまへるを見てよめる 前太政大臣

    年ふればよはひは老いぬしかはあれど花をし見ればもの思ひもなし

    としふれば-よはひはおいぬ-しかはあれど-はなをしみれば-ものおもひもなし

    注:

    1. ささ:さす的未然形,出芽。
    2. よはひ:年龄。
    3. しか:这样。そう。
  53. 渚の院にて、桜を見てよめる 在原業平朝臣

    世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし

    よのなかに-たえてさくらの-なかりせば-はるのこころは-のどけからまし

    注:

    1. たえて:完全,下接否定。
    2. なかりせば:なし的连用形+表过去的き的未然形+ば。
    3. のどけから:のどけし的未然形,沉着。
  54. 題知らず よみ人知らず

    石ばしる滝なくもがな桜花手折りても来む見ぬ人のため

    いしばしる-たきなくもがな-さくらはな-たをりてもこむ-みぬひとのため

    注:

    1. 石ばしる:枕词。
    2. もがな:愿望。前接体言或连用形。
  55. 山の桜を見てよめる 素性法師

    見てのみや人にかたらむ桜花手ごとに折りて家づとにせむ

    みてのみや-ひとにかたらむ-さくらはな-てごとにをりて-いへづとにせむ

    注:

    1. かたらむ:語る+む。
    2. 家づと:自家的土产。
  56. 花ざかりに、京を見やりてよめる 素性法師

    見わたせば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける

    みわたせば-やなきさくらを-こきまぜて-みやこぞはるの-にしきなりける

    注:

    1. みわたせ:みわたす,远远地看。
    2. こきまぜ:こきまず,混合。
  57. 桜の花のもとにて、年の老いぬることを嘆きてよめる 紀友則

    色も香もおなじ昔にさくらめど年ふる人ぞあらたまりける

    いろもかも-おなじむかしに-さくらめど-としふるひとぞ-あらたまりける

    注:

    1. さくらめど:咲く+らむ+ど。
  58. 折れる桜をよめる 貫之

    誰しかもとめて折りつる春霞立ち隠すらむ山の桜を

    だれしかも-とめてをりつる-はるかすみ-たちかくすらむ-やまのさくらを

  59. 歌奉れとおほせられし時に、よみてたてまつれる 貫之

    桜花咲きにけらしなあしひきの山のかひより見ゆる白雲

    さくらはな-さきにけらしな-あしひきの-やまのかひより-みゆるしらくも

    注:

    1. けらし:ける+らし。
    2. あしひきの:枕词。
    3. かひ:峡。
  60. 寛平御時后宮の歌合の歌 友則

    み吉野の山べにさける桜花雪かとのみぞあやまたれける

    みよしのの-やまべにさける-さくらはな-ゆきかとのみぞ-あやまたれける

  61. やよひにうるふ月ありける年よみける 伊勢

    桜花春くははれる年だにも人の心にあかれやはせぬ

    さくらはな-はるくははれる-としだにも-ひとのこころに-あかれやはせぬ

    注:

    1. やよひ:阴历三月。
    2. うるふ:闰。
    3. くはは:くはふ,添加。
    4. やは:反问,係り結び接连体形。
  62. 桜の花のさかりに、久しくとはざりける人の来たりける時によみける よみ人知らず

    あだなりと名にこそ立てれ桜花年にまれなる人も待ちけり

    あだなりと-なにこそたてれ-さくらはな-としにまれなる-ひともまちけり

    注:

    1. あだ:あだし的词干,短暂的。
    2. まれなる:まれなり,稀少。
  63. 返し 業平朝臣

    けふ来ずはあすは雪とぞ降りなまし消えずはありとも花と見ましや

    けふこずは-あすはゆきとぞ-ふりなまし-きえずはありとも-はなとみましや

  64. 題知らず よみ人知らず

    散りぬれば恋ふれどしるしなきものをけふこそ桜折らば折りてめ

    ちりぬれば-こふれどしるし-なきものを-けふこそさくら-をらはをりてめ

    注:

    1. しるし:前兆。
  65. 題知らず よみ人知らず

    折りとらば惜しげにもあるか桜花いざ宿かりて散るまでは見む

    をりとらば-をしげにもあるか-さくらはな-いざやどかりて-ちるまではみむ

  66. 題知らず 紀有朋

    桜色に衣は深く染めて着む花の散りなむのちの形見に

    さくらいろに-ころもはふかく-そめてきむ-はなのちりなむ-のちのかたみに

  67. 桜の花の咲けりけるを見にまうできたりける人によみておくりける 躬恒

    わがやどの花見がてらに来る人は散りなむのちぞ恋しかるべき

    わがやどの-はなみがてらに-くるひとは-ちりなむのちぞ-こひしかるべき

    注:

    1. まうでく:「来」的丁宁语。
    2. がてら:前接连用形,表兼带。
  68. 亭子院歌合の時よめる 伊勢

    見る人もなき山里の桜花ほかのちりなむのちぞ咲かまし

    みるひとも-なきやまさとの-さくらはな-ほかのちりなむ-のちぞさかまし